私が考えるデザインとは、「誰のためのデザインか、それを見た人にどんな反応をしてもらいたいか」をしっかりと理解し、それに基づいて視覚的に表現することです。
しかしデザインは、ただ美しいだけではビジネスにとって十分ではありません。見た目の良さだけでなく、具体的な効果を生み出さないと意味がないのです。
でも、デザインの効果とは何なのでしょうか。
デザインは、単に視覚的に美しいだけでなく、具体的なビジネス効果を生み出さなくてはなりません。
デザインがユーザーの心を動かすことで、企業や商品への興味が増し、最終的には売上や顧客満足度の向上につながると考えられるからです。
では、デザインの効果とは、具体的にどのようものがあるのでしょうか?
デザインには、ユーザーがどのように行動するかをガイドする力があります。
ウェブデザインの場合、視線誘導を意識したレイアウトや目立つボタンの配置などは、ユーザーがどのアクションを取るべきかを直感的に伝えます。例えば、ランディングページのデザインによって、購買や問い合わせなどのコンバージョン率を向上させることができます。
デザインは、ユーザーの感情に働きかける力を持っています。
色彩や形、タイポグラフィの選び方で、安心感、興奮、信頼感といった感情を引き起こし、製品やサービスに対する好意的な感情を持ってもらうことができます。
これにより、商品やサービスが、ユーザーにとって「自分に合うものだ」と感じる体験を提供する効果が期待できます。
デザインは、複雑な情報を整理し、ユーザーが短時間で理解できるようにする効果もあります。
インフォグラフィックやアイコンなど、視覚的に情報を整理する手法を使うことで、ユーザーがスムーズに情報を得られるようにします。
これにより、商品やサービスの特徴を直感的に理解してもらい、意思決定を早める効果が生まれます。
市場においては、競合他社と差別化を図るためにデザインが重要な役割を果たします。
特に独自性を持ったデザインは、ユーザーに「他とは違う」と感じさせ、選ばれる理由を作り出します。
デザインの効果について説明してきましたが、効果があったか測る必要があります。
「それって意味あるの?」のカウンターとして、定量的なデータを測っておきたいものです。
すべての効果を定量的に測るのは難しいかもしれません。
でも以下の指標を追跡することで、デザインの効果を測ることができます。
デザイン変更後、問い合わせや購入といったアクションがどれだけ増えたかを追跡します。コンバージョン率(CVR)やクリック率(CTR)という指標になります。
デザインが改善された結果、訪問者がすぐにサイトを離れず、どれだけ長く滞在するようになったかを確認します。
離脱率や滞在時間、またSNSでのシェア数も効果の定量化に使えます(エンゲージメント率)
情報の理解が早まるとページ閲覧数が増え、サイト内の滞在時間が伸びると考えられます。
また、整理された情報を見た結果、目的の情報に到達できるユーザーが増えるとも考えられます。
目的ページのPV向上や目的ボタンのクリック率を分析することで、効果が測れそうです。
市場が飽和状態にある中で、競合と差別化できる独自性のあるデザインは、ユーザーの関心を引き付け、他社よりも選ばれる理由となります。
サービス名や施設名といった固有名詞での検索(指名検索)が増えると想定できます。
競争優位性がしっかり伝われば、SNSからの流入数向上も見込めそうです。
デザインの効果を最大化するためには、単に美しさだけでなく、戦略的なアプローチが必要です。
また、デザインの効果を測るために、様々なツールが存在しています。
これらのツール上手に使えば、定量的なデータが取れ、クライアントにもデザインの効果を説明することが可能です。